今日はすぐにできるハッタリ未来都市の作り方についてご紹介したいと思います。
未来都市の構想を練る
まず
スケッチで構想を練りましょう。
最終的にはパースになるので、かなり適当で大丈夫です。
この段階が一番楽しいところですね。
ハッタリ未来都市を作るためには、
有機的な形状をいれるのが、ハッタリとして一番効果的です。
とにかく
曲線を多用しましょう。それから
繰り返しとリズムも重要です。
似たような形が幾つか並ぶと気持ち悪いですね。これをうまく使います。
アメーバ状の何かと繰り返しがいい具合にできたら下図は完了です。
ハッタリ未来都市の作り方:Rhinoceros編
下図をRHINOCEROSでトレースする
スケッチができたらその中で一番重要だと思われるところをピックアップして都市の骨格のような何かを作ります。
これが何なのかということは、間違っても考えてはいけません。あくまでもハッタリです。
スケッチの中で一番コアな部分を抽出してこのハッタリ都市の
DNAとなる骨格を決めましょう。
曲線を選別できたら制御点指定曲線で、スケッチをトレースしていきます。
海藻やサンゴをほうふつとさせる形状ができたら、うまくできている証拠です。
この時点で
できればなるべくシュッとした形にしておくことがベストですが、これから立体化するので、あまりこだわらずにサクッと進めましょう。
どうやって立体化するか考える
この曲線が平べったいままだとちょっとカッコ悪いので、曲面にしたいと思います。
この骨格をどのように立体化するかということですが、形状から判断するに、KANGAROOを使ってMESH RELAXATIONを使用したいところですが、
プラグイン抜きで頑張ります。
これは、ロフトで作ってしまうことにします。
外側の赤いラインと内側の黒いラインをロフトして立体的な面を作ることを考えました。
ちょっと黒いラインのところに折り目がついてしまいますが、遠目に見ると多分わからないので、この際妥協します。
屋根の高さラインを決める
中心の緑の線の最終的な高さを上に引き上げます。これによって曲面の上方向の盛り上がりが決まります。
下図のように赤いラインより上に中心の緑戦を引き上げ、盛り上がりを作ってあげることで、立体面を作り出す下準備をします。
この緑ラインが形状の上部のラインになります。
次に
赤いラインの元側の位置を下げます。ライノの制御点を下に引き下げて形状を変えています。これが底部のラインになります。
次に底部のラインを上部レベルをつなげてできる平面にプロジェクト(投影)します。
ハッタリ未来都市の作り方:Grashopper編
grasshopperによる底部の線の上部面へのプロジェクト
0と1のラインをロフトして赤い平面をまず作ります。
線の向きによってはねじれてしまうので、FlipCurveをいれて調整します。
そしてその赤い面に赤い曲線をプロジェクトしてあげます。すると上記の緑のラインが作成されます。
この要領で各曲線をプロジェクトして、上部ラインを作っていきます。
5つの直線で囲まれている場合は折れ線が出てしまいますが、妥協します。1、6と2、5のロフト面に対してプロジェクトしてあげます。
ロフト面の結合はJoinBrepを使用しています。
JoinBrepをした面に対してプロジェクトしています。
全部ロフトすると下記のようになります。やっと形が見えてきました!
プロジェクトした曲線と、元の曲線を2RailSweep(Sweep2)すると下図のようになりますね!
ロフトによる屋根面の作成
さて、形状が見えてきたところで、仕上げにかかります。
屋根面のラインを複製し、JoinCurveしてロフトできるように準備をします。そして、曲線と屋根の稜線をロフトしていきます。
ロフトを各面に施すと、下記のように何だかよくわからないものが立体化されたのが分かります。
これがあるのとないのとでは、ハッタリ未来都市に見えるかどうかに大きく影響するので、是非とも作っておきたいところですね!
Grasshopperでランダムにビルを適当に建てる
次に、
ビルをニョキニョキ建てます。
建物のフットプリントをRhinocerosでトレースし、GrasshopperのExtrudeを利用してビルをランダムな高さに建てます。
この時に後にパースを作る際の視点を考えておき、その部分には
あんまり高い建物が来ないようにランダムのseed値の加減を調整します。
先ほど立体化した
なんだかわからない形がよく見える個所からパースを作成するのが良いと思います。
ちょっとハッタリ未来都市っぽくなってきましたね!
上からのぞき込むとこんな感じです!
とてもハッタリ感がでていますよね。
次はこのビル群にバルコニーのような何かを付けてあげたいと思います。
Grasshopperでビルにバルコニーのような何かを付ける
ビルを全部まとめて選択してGrasshopperでバルコニーのようなシマシマ模様を付けてあげます。
Intersect BrepPlaneであらかじめ等間隔に移動したxy平面とビルの形状を交差させ曲線をたくさん作ります。
その曲線をシマシマの幅の文だけExtrudeします。
これで、すべてのビルにシマシマが入りました。
グッとハッタリ感が増した感じがしますね!
最後はVrayでレンダリングしてあげたいと思います。
Vrayでハッタリ未来都市をレンダリングする
Vrayでは、マテリアルを貼ってあげています。バルコニーのようなシマシマ部分にはMetal>Chromeを付けてあげています。
そして、ビルの外形にはGlass>Crystalを付けて
透明感を出すことで、あまりモデリングしてない事がばれないようにします。
セッティングはほぼデフォルトです。
唯一変えたのはVolumetricEnvironmentです。InscatteredLight Mult.の値を0.1にすることで、ちょこっとだけ霧を入れています。
レンダリングするとこんな感じになりました!
ハッタリ未来都市の出来上がりです!
見下ろしよりも、
斜めから見たカットのほうが見ごたえがありますね。
まとめ
今日は簡単なハッタリ未来都市の作り方をご紹介しました。
意外と(?)
簡単に作れることが分かると思います。
もしかしたらモデルにもっとディテールを入れて、続編を書くかもしれません。
その際はもう少しビルの
表情にバリエーションを増やしてあげたいと思います。